黒い海を渡って -about coffee-

 

いまや、世界中の休憩時間にとって欠かせないコーヒー。

どこに行っても、コーヒーを見かけない日はありません。

誰もが当たり前のように親しみ楽しんでいるコーヒー文化。

ですが、いちど改めて考えてみてください。

コーヒーとは、実はけっこう変な飲み物ではないですか?

 

 

コーヒーの起源を辿ると、エチオピアで発見されたのが始まりと言われています。

そこからアラビア半島へ伝えられ、ヨーロッパまで広まり、大航海時代に乗って、

やがては世界中へと普及していきました。

 

コーヒーが栽培できる地域は限られています。赤道付近の南北両回帰線の間、

コーヒーベルトと呼ばれる範囲の国々で栽培されて、世界各地へと運ばれます。

 

 

コーヒーチェリーという、赤くて甘い果実から中身の種だけを取り出し、

水洗や様々な方法できれいに果肉を取り除いてから(あるいは残しつつ)

何日も乾燥させて、そこから悪くなっているものを選り分けていきます。

そして梱包されて、長い長い航海を経て海を渡り、焙煎所に届きます。

 

 

焙煎所に届いたコーヒー豆は、コンマ一秒の正確な時間と温度管理で

焼かれることによって、味に深みを与えていきます。焙煎しすぎると、

コーヒー豆が持つ個性が薄れてしまうので、焙煎には技術が必要です。

 

焼かれた後は、砕かれます。まるで拷問の様ですが、長い試練を経て、

コーヒー豆は、皆が知るコーヒーの粉となって販売されていくのです。

 

 

さらに、抽出方法にもかなり多くのバリエーションがあります。

よく知られているペーパードリップ、

喫茶店で見かけるようなネルドリップ、

手軽で味が出しやすいコーヒープレス、

北欧で一般的になっているエアロプレス、

高圧で一気に抽出するエスプレッソマシン、

etc… 他にもまだまだたくさんあります。

コーヒーは抽出の技術によっても楽しみ方が変わります。

 

このように、コーヒーの世界とは、とても奥が深くて面白いです。

奥が深すぎて、自分もまだまだ知らないことがたくさんあります。

だから、コーヒーを飲む時は、目の前にある黒い水面を眺めつつ、

このコーヒー豆が巡ってきた、長い航路のことを想像してみます。

 

どこからやってきたのか。

誰がどう携わってきたのか。

 

そんなことを考えてみると、目の前のコーヒーという黒い海を渡って、

ちょっとだけ、自分の生活が世界へと広がるような気がするのです。

 

 

この「黒い海を渡って -about coffee-」のページでは、

主にコーヒーやカフェの紹介をしながら、読んでいる人と一緒に、

黒い海へと航海するようなコラムを書いていきたいなと思っています。